ふらふら生きつつふらふら書く

情報処理技術、演劇、仕事、生活、他諸々、頭の中を整理するために書き出します。

産地直送百合の花束

※以下、同性愛をコンテンツとして捉える内容になっているので注意されたい。

 


今年も良い百合が咲いたから、どうだい、おまえさんも少し立ち止まって、眺めてはみないかい。

自覚の上では、私は同性愛者ではない。
であるがゆえに、同性愛がわからない。
BLEACH藍染元隊長曰く、憧れは理解から最も遠い感情であるらしいが、この台詞が私に最も突き刺さる話題だ。
しかしわからないことは知りたくなるのが常である。
わからないがしかし、傍から眺めるに、百合の花は何やら大変美しく咲いている様子なのである。
眺める、というよりも、眺めてしまう、のである。
薔薇はド派手に咲いているが露骨にトゲがついているので、それほど近寄らない。
トゲが小さかったり、誰かが観賞用に華だけを上手に使ったフラワーアレンジメントのようなものは時折眺めている。
ゆえに私は百合を眺める時間が多い。
百合を眺める時間は、猫を眺める時間と同じく、私をどこか遠くへ連れて行ってくれる貴重な時間なのである。


兎にも角にも、まずは山神カルタのことを知ってほしい。

山神 カルタ / Karuta Yamagami - YouTube

気になるサムネを適当に選んでほしい。
どれにするか迷うようなら、人となりが感じられる雑談枠が良いだろう。
魅力の捉え方は様々であろうが、私からは山神カルタの雑談を強く薦めたい。

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さて、にじさんじの百合ならもはや第一にCrossickが挙げられよう。
昨年のお泊り配信から大きく跳ねて久しい。

【雑談/ASMR】汚名返上?健屋さんと仲直りお泊まり【#にじさんじ性癖コンビ】 - YouTube

ホロライブであればノエフレが筆頭と思うが、

【#ノエフレ三者面談】徹底検証!「ノエフレはガチ」なのか?【犬山たまき/白銀ノエル/不知火フレア】 - YouTube

いやペコみこでは、いやマリシオが忘れられなくて、などと多々意見があろう。無論、私は第一を決めたいわけではなく、いずれも良い。良いったら良い。
第一を定めるなどというのは全く仮初であって、そこに重要なことは何一つない。万が一、百合オリンピックなどと宣う輩がいるのなら、恥を知れと伝えてほしい。
百合の花が咲いたか否かというのはどこまでも観測する者の見方次第であって、百合の花自身からすれば、百合は百合であるので、花が咲こうと咲くまいと何が違うものかと、こうなってしまう。観測者にしても、何をもって咲いたとするかは自らが定めるものであって、決して他人の定める基準や規格に沿うようなものではないのである。
第一に、と書いたのはあくまで知名度においてという意味合いであることに、釘を刺しておきたい。

冒頭、今年も、と書いた。
Crossick、ノエフレという大輪が花咲くにも、馴れ初めに相当する頃合いがあったことだろう。私がVTuber沼に浸かり始めたのは昨年のコロナ自粛からであるので、多くの馴れ初め動画は数カ月前、1年前のアーカイブであった。
多数の少女漫画がそうであるように、こういった恋愛コンテンツの焦点は個人の内面の変化にあるのであって、関係が公に明らかとなってからというよりも、和気藹々としたコラボから始まり、個人枠でのなんだか気になる発言であったりとか、裏で話したとか遊びに行ったとか、関係がはっきりしないそういった何とも名状しがたい有様に、自分勝手な妄想を重ね、心動かされ、その瞬間を見出した映像を繰り返し眺めては、一人悶々と愉しむものである。
百合の花が咲いて、ああこれは美しいというのはもちろんあるが、百合の種が蒔かれ、茎を伸ばしてゆく過程にこそ、はてさて、この花はどこへ茎を伸ばしてゆき、いかに咲くのか、もしや咲かないのでは、などと思い巡らせることに、その愉悦が満ちている。
この文脈において、Crossick、ノエフレは昨年の大輪であり、今年はどこかで咲くかしら、とそういう話である。もちろん百合が咲く咲かないなどというのは全く自然の出来事であって、ごく私的な事象であるから、自らの手でどうこうしたからといって何がどうなるわけでもない。
おととしはデレステのしきふれ、りょううめという大輪が咲いたが、あれもまた偉大なるアイマスPから授かった一滴の布教から始まったものである。百合を眺める機会を得られるかは、ごく自然な日常から飛び出す「はずみ」によるところが大きい。
有難いことに、今年もまた、百合の大輪を眺めることができたのだ。それも種が蒔かれるところから咲くところまで、その一通りを観測できた。極めてありがたいことである。

 

昨年、VTuber沼に片足を突っ込んでから、雑談枠を徘徊していた私は、山神カルタに出会った。
そして山神カルタには百合要素があるらしいと知った。

ガチ百合であることを突如カミングアウトする山神カルタ! - YouTube

さらに山神カルタは先輩である夕日リリのことが気になっているというのは確かこの動画から知った。

【漫画】夕陽リリ、増える。(※本人不在)【マンガ動画】にじさんじ☆ぷちさんじ VTuber - YouTube

昨年頃の彼女はまだそこまで百合を前面に押し出してはいなかったと思う。
それは彼女がまだデビューしてから1年経っていないとか、すでにCrossickやノエフレが大型供給口として存在していたからとか、何かまあいろいろとあったのかもしれないが、ただ、こういった動画からもわかるように、配信内で何かにつけ着々と種をまき続けていたように思う。

昨年の夏休みも、主催枠が終わった後に2人で残り香を楽しみに行ったり、この日のためにと山神が頑張っていた花火が見れていて、大変喜ばしかったが、

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それ以降なかなか進展がなかった。
それどころか、メリーやなちゅめなどとのコラボ機会が増え、いや、恋愛体質で気が多いとは山神自身が言っていたけれど、肝心のリリ先輩は?と思えば、リリ先輩はリリ先輩で一生DbDかAPEXやってるし、なんなら巴さんと戯れているという、それは、もう、焦らしに焦らしていただいて、ねえ、もう、ほんと、やきもきするぢゃん。ねえもうさ、大型コラボとかでもさ、なんかこう、もっと、あるだろ、ほら、絡みがほら、あるだろ、咲かないのか、咲くのか、咲かないだなんて、さ、さかないだんて、くぅ~~~ああああああがあががああああ。
みたいな節合ったよ。正直。昨年後半から今年明けにかけて仕事が怒涛だったことと戌亥の1stソロライブもあったから大枠ではバランス取れてたけど、正直みらるたの関係については、一時絶望的観測に覆われていたよ。しかしそれもまた、恋愛コンテンツの至る果て。悲恋ソムリエから教授された魚喃キリコ氏の「Blue」で熱病ワクチンを接種していた私は、辛くも冬を乗り越えた。

そして今年4月、山神カルタの同期「織姫星」の企画にて、これまでになく直球な、ピンポイントな供給があった。

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冬を超えて春が来たのだと身も心も認めるに至ったのは言うまでもない。
ただ、これまでずいぶん焦らされていたのだ。これもまた泡沫の夢よと、半ば身構えつつ、みらるたは若干遠巻きに眺めていた。
この配信で最も幸せに思ったのは、山神が大変心躍っていたように見えたことである。対面でとっくり言葉を交わすというのは、裏でのことは存じないが、表ではもはやお目にかかれないのではないかとすら思っていた。

※ところで、VTuberのコンテンツを嗜むにあたって、果たして裏での出来事を持ち出すのはいかがなものかという意見もあろう。この点においては、議論するところが余りに大きくなってしまうため、ここで取り扱うことはしない。VTuber百合に関しては、表ではもちろん、むしろ裏で何が起きたかということに極めて重要な要素が含まれていると考える。百合が咲くに至るまでの間、私たち観測者は、その2人の間にどんな化学反応が起こるかをみるわけだが、それはつまり、その反応は真か?その反応はどんな副反応を示すのか?その反応に至るまでにどういった環境的条件が必要であったかを考察することに他ならない。これは、考察過程が、その反応が表で起きたことか、裏で起きたことかを隔てるものではないことを導く。考察過程が表と裏を隔てないことは、私の主張と矛盾していると思うかもしれないが、そこにはVTuberの前提が欠けている。VTuberはコンテンツとして基本的に仮初の存在であって、バーチャルな世界に存在する人格である。現実的な話が好きな諸氏は、VTuberを役者と裏方と演出家とが作り出す舞台作品として捉えるために、その舞台裏を垣間見ることに抵抗があることも十分に解する。裏を覗くことは、役者そのもの、演出家そのものに目を向けることであり、折角の舞台の思い出(VTuberとしての人格)が台無しになってしまうこともあろうからだ。ただ、VTuberコンテンツはその魅力の多くが役者の個人の人格によるところが大きい。VTuberの人格は、そのVTuberに携わる多くの人々が作り出した人格に違いないが、その人格の多くを占めているのはやはり役者個人の人格であることに、否定の余地はないはずである。役者である彼、彼女たちは、もちろん表でVTuberとして生きているが、裏では私たちと変わらず人間として生きているのである。ここにVTuber百合の神髄が宿っていて、少女漫画や百合漫画とは異なるコンテンツとして、肝心な差別化要素を孕んでいると考える。百合化学反応の考察に戻ってみよう。その反応は真か?という考察において、彼ら役者個人が、配信外の私的な時間を使ったということ以上に、その真偽を推し量るための重要な材料はあるだろうか?そんなものはない。VTuberの真偽について、現実的な諸氏もよくわかっている通り、そのすべてが大前提として偽なのである。そうすると、すべてが偽なら裏で時間を使った発言も偽ではないか?という指摘が聞こえてくる。もちろんここがVTuber百合を楽しめるか否かの分水嶺だ。もちろんその指摘通り、彼女は裏で一切の時間をかけずに、お相手とこれこれこういう展開で私たちの恋愛を進めていくけどそれでいいよね、というたった一つのDiscordメッセージでの打ち合わせをもってして、私たちに発表しているだけかもしれない。しかしそれがどうしたというんだ?私たちのVTuber百合に対する考察を何か阻んだりするだろうか?答えはノーだ。百合の花が咲いたか咲いていないかを決めるのは、どこまでも、あくまで、観測者なのである。観測者が百合を観測するために必要なのは何か?観測対象が発言する「事実」だとされる状況、行動、それだけである。VTuber百合を愉しむために必要なのは、素直さと真偽への決断力と一匙の信仰心だ。


その後、ついに初のリリ先輩とのコラボうたみたを公開し、

【歌ってみた】花に亡霊【covered by 山神カルタ/夕陽リリ】 - YouTube

【雑談】感情のシロップ漬け【にじさんじ/山神カルタ】 - YouTube

ついにはオフコラボに至った。

【例外配達】オフコラボでひよってるやついるゥ”!??!?【にじさんじ/山神カルタ/夕陽リリ】 - YouTube

【雑談】録画みたいに巻き戻せたらいいのに【にじさんじ/山神カルタ】 - YouTube

上記にはコラボ後の雑談枠も添えてあるが、百合観測においてはこれも含めて本編である。

そこからのこれよ。

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百合作品として本当によくできている。
このサムネも、概要欄も、恋愛コンテンツ好きのツボを的確に戌亥ている。
やばいよ。まじやばい。地獄に落ちる音がした。
このあと山神がコラボ枠と記念枠しかとらないとか、リリ先輩が2週間配信しない(案件除く)という状況も含め、徹底している。

その後、度重なる低気圧の襲来に苦しむ杞憂民の頭を無言の万力でさらに締め上げ続け、

これな。

もしもし、今少しだけいい?【2021.07.27】 - YouTube

そしてこれな。

ボイスチャンネル - YouTube

ついにこれな。

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もう後は観てくれ。後生だ。観てくれ。
いよいよ花が咲こうというその瞬間は観測者次第なのである。
私はこれをもって、今年も良い百合が咲いたとした。

山神には、1対1コラボでも、オフコラボでもなく、LINEに一線があるはずなのだ。

某ライバーのLINEがどうしても聞けない山神カルタ【にじさんじ切り抜き】 - YouTube

そして、ここまで山神カルタの視点で振り返ってきたが、一方で、雪城眞尋という存在がいるということ、彼女の視点から何が見えているのか、今年の百合には大きな副産物があるということも忘れてはならない。

隅々まで行き届いた素晴らしいコンテンツだ。
関係者に拍手を送る。
これからも応援してます。

 

山神が最近の歌枠で歌っていて、今年の夏はこの曲で過ごせそう。

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