ふらふら生きつつふらふら書く

情報処理技術、演劇、仕事、生活、他諸々、頭の中を整理するために書き出します。

LANケーブルのピン配列

久しぶりに文字を書く気分になった。心身のエネルギーバランスが、ちょうどタイピングでアウトプットするのにちょうどいい感じになったということです。

個人的環境が刷新された件、新しいものと古いものとがいい塩梅で、若干レガシー多め。古本好きな私にとっては良い環境です。面白いです。コンピュータが世の中に受け入れられて、愛されるに至った経緯、その原点に触れている気分です。コンピュータが多くの人に受け入れられるための努力を続けてきたであろうMicrosoftに、一層の敬意を抱きます。

 

黎明期からコンピュータに触れてきた人にとっては当たり前の情報は、今現在その情報を必要とする私にとっては常識ではなく、なおかつ基本的に参照しにくい。とりわけ、インターネット検索では結果だけが得られるばかりで、参照したい情報がそのほかどういった情報と関連しているかといった付随情報や、その情報が生まれるに至るまでの経緯・成り立ちに関する情報が省かれていたりする。コンピュータを取り巻く技術が急成長したこともあって、土台を理解しようとすると、人類史的に新しい技術にもかかわらず、もうすでに膨大な情報の中に基本的な情報が埋まってしまっているから、掘り起こすのも大変だ。
ちょっと古い本をいくらか漁ると、その辺の文脈を端折らず書いてくれているので、私は安心するし、面白い。

 

LANケーブルを自作するために、ちょっと真面目に技術情報を追いかけることになった。
コネクタを加工する際の配線方法が「いくつか」「あってしまう」というので、実際の加工に際しても、現場の標準化的問題に関しても、たまらなく不安になった。ついては以下の本で解消されたのでまとめる。

①LANケーブリングベーシックマニュアル―TIA/EIA‐568Aの実践的解説書

https://www.amazon.co.jp/LAN%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%82%A2%E3%83%AB%E2%80%95TIA-EIA%E2%80%90568A%E3%81%AE%E5%AE%9F%E8%B7%B5%E7%9A%84%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E6%9B%B8-%E3%83%89%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%89-%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0/dp/4897974364


②ポイント図解式 標準LAN教科書〈下〉

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4756118488/ref=ppx_yo_dt_b_asin_image_o01_s00?ie=UTF8&psc=1


コネクタのピン配線に、「T568A」と「T568B」があるらしい。
これを単純に検索してさらっと眺めていると、微妙な配線の違いで、どっちでもいいよ(コネクタによって違うよ)、みたいな記述が散見された。
コンピュータの頭の固さに悩まされたことがあれば、レガシーな環境を保守する立場に立つ人にとって、こんなに不安を煽る情報はないと思う。直感的に、どっちでもいいわけがない。面倒ごとをなんでも解決してくれるいろんな便利機能が付いた最近のPC達がいる環境ならまだしも、由緒正しい歴史を積み上げてきたレガシーな環境なら、選択肢によっては、なにかめんどくさいことが起きるにおいがする。この選択肢をどっちでもよくしてくれる機能を持ったソフトウェアなりハードウェアが、保守する環境にあるのか調査するところから始めなくちゃならんだろうが、となるはずだ。真にどっちでもいいということが分からない・突き止める時間と金が割けないなら、ある程度安牌な選択肢を取って、万が一の問題発生時にできるだけ早く諦念を得られるように心構えをしたいと思うんじゃないか。神経が細い私はそうだ。

上記①の本はこれらの不安をあっさり解消してくれた。
「T568A」が、1998年当時の標準的選択肢らしい。
「T568B」は、通信の原点AT&Tのお墨付きらしい。標準化機構が偉大な先人に敬意を払って、選択肢として残したらしい。
ああ、いいね。ほっとしたね。
しかしこの本で、「ANSI/TIA/EIA-568A」と「ANSI/TIA/EIA-568B」という文字列が目に入って、関連する記述が頭を混乱させた。
1998年当時、「ANSI/TIA/EIA-568B」は、「ANSI/TIA/EIA-568B」にまとめられようとしていたらしい。
え?これ「T568A」と「T568B」が、それぞれに対応してたりしないよね
?どゆこと?と、一瞬なったが、それは上記②の本が補完してくれた。
「T568A」と「T568B」は、ピン配列の名前。
ANSI/TIA/EIA-568A」と「ANSI/TIA/EIA-568B」は、標準規格の名前。
それぞれ概念的に別の文字列。これでよさそう。

「T568B」の存在は今現在もまだ息づいていて、両端に同じピン配列なら「ストレートケーブル」、片端に別々のピン配列なら「クロスケーブル」と、呼び名もついているらしい。
黎明期の話らしいが、ストレートケーブルクロスケーブルを使い分ける必要があったらしい。

LANケーブルのストレートとクロスの違い

AT&Tには敬意を払うが、この環境に出会わないことを願う。